バレンタインデーの翌日

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バレンタインデー3日前、仏壇にチョコレートを供えた。夫が亡くなって5年、毎年彼が好きだったゴディバを供えている。

バレンタインデー翌日、私のチョコの隣に、きれいにラッピングされた包みが置かれていた。

「花菜、これ」
中1の娘に声をかけると、
「昨日、勇気出なくて、西君に渡せなかった」
娘は、人生初のバレンタインチョコを手作りし、用意していた。
「ママ、そんな顔しないで。大丈夫、まだチャンスあるし」
娘の笑顔にほっとした。
「そうね。ねえ、西君てどんな子?」
前から聞いてみたかったことを聞いてみた。
「イケメンじゃないけど、優しい目をしてる。理数が得意で英語はちょっと苦手かな」
それって中学時代のパパそっくり。そう、夫は中学の同級生だった。

好きな人に渡すはずだった娘のチョコに、夫は複雑な心境かもと思った。

でも、私には夫の声が聞こえてきた。
「僕はいつだって花菜を応援してるよ」
その他
公開:24/02/18 14:07
更新:24/02/20 23:17

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