住民 vs 妖怪 こなきじじい

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歩くほどに背中が重くなっていく。背中からは子供の泣き声がしている。間違いない、最近この辺りで悪さをしている子泣き爺が乗っている。携帯用の防犯ブザーを鳴らした。近隣住民がなんだなんだと集まってきた。
「子泣き爺じゃねぇか。あんた大丈夫か!つぶされないようにひっくり返りな。」
言われるままに、子泣き爺を下敷きにして寝転がる。住民は子泣き爺用備品からテントを持ってきて僕の回りを囲ってくれた。これで間抜けな姿をさらさずにすむ。

「お~い、呼んできたよ。」
青年がお年寄りの手を引いてきた。
「こちらは我々の味方の子泣き爺さんだ。子泣き爺界の中でも妖力はトップクラスだ。」
子泣き爺さんは、僕にしがみついている子泣き爺によっこらせとのしかかる。めきめき音を立てて子泣き爺を地面に縫い止めた隙に僕は青年に手を引かれた。
「爺on爺作戦成功だ!」
「子泣き爺さんありがとうございます。」
「いいってことよ。」
その他
公開:20/07/14 21:45

カラナシ

社会人です。
ショートショートのおかげで毎日が楽しい!

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