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私たち難民が住む居住区で火事が起きたと知らせを聞いたのは、もう日が沈んだ頃だった。
街まで仕事に出ていた友人と走って家に帰った。本当に足を一度も止めずに。
砂埃のひどい土地で、あちこちから吹いた風で巻き起こった砂が溜まりやすい場所にしか、難民の家は与えられなかった。それでも少しずつ、暮らしを楽にするために工夫してきた。それが一瞬で燃え尽きていたとしたら。
目が霞んだ。砂と乾いた風のせいだ。

現れたのは何もない、ただ黒い煙をかぶった土だけだった。家は、人は、動物は。そんなものは最初からなかった、そう思えるほど何もなくなった。あんなにいたのに、誰もいない。
家族に、母と妹がいた。妹はまだ九歳だった。
火傷のない人が、煙の中を松明で照らしながら何かを探している。私のように知らせを受けたのだろう。
でも火の足は速く、追いつけなかった。
まだいるのではないかと、煙に見張った目から涙が落ちた。
その他
公開:20/02/15 04:09
更新:20/02/15 22:09

イサナ・フィッシャー

たぶん、夢で見た内容を投稿していくことになると思います。
自作も少しは作りたいけれど、基本は夢からの物語です。

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