3. 目薬

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今日はこの目薬をさしてみよう。

大男は、毎日、目薬を変える。

目が悪い訳ではなく、病気の予防でもない。

ある目的があってのことだ。

その日は、青色の目薬だった。

目薬を一滴ずつ冷静にさす。

その後、彼の感情は高ぶり始まる。

「今日こそあいつをやっつける」独り言が絶えない。

この日は、いつもしないのに、違う色の目薬もその後さした。

もっとも危険な色の赤色だ。

大男は鋭いナイフを持ち出かける。

相手方の家をノックしてしまった。

予定では、ドアを蹴り壊し、不意討ちでやつにケリをつけるつもりだった。

ノックに気付いた相手がお茶でも飲んでいかないかと話しかける。

大男は、お茶を飲み、湯呑みの中の色が不気味な色をしているのに気付いた。

「毒ではない。紫色だ。」

殺意が紫色で中和されたのだった。
ホラー
公開:18/12/31 09:00
更新:19/09/29 16:04

ゆっち( 北海道 )

星新一さんを尊敬しています。ショートショートが大好きな気持ちは永遠です。
 

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