きつねに。

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 きつねが垂れ下がっていた。というか、干されてた?

「そこなおぜうさん、再び助けておくんなまし……」
「何をしたら、そんなところに挟まるんですか……」

 そう、きつねが鳥居の平行になった二本の棒の間から垂れ下がってる。動物は暑いと溶けるのは知ってたけど、垂れ下がってるなんて……。なんであんな高い位置に。

「上司に……。干されたんです……」

 二重の意味で干されたらしい。日本語って便利。
 折よく私は物干し竿を買いに行っていたのだ。2980円の力を見るといい!
 こう、縦に伸ばして、伸ばして、こう引っ掛けて……

「あ、引っかかった。こわいこわい。ゆっくり、ゆっくり……あー……」

 ぬるんと、物干し竿を伝って私の胸元に落ちてきた。

「助かり申した……」
「今日はまだ曇ってて良かったですね……」

 お手水につけて良く絞って放しておいた。この暑さだからすぐ乾くだろうなぁ。つるんと。
ファンタジー
公開:18/07/16 02:04
更新:18/07/16 02:14
狐 神社 夏 シリーズ

おきつね土鍋( 閉架から910の分類番号辺りまで )

図書室に入り浸っていた学生時代から物語のとりこです。マイペースに活動していきます。
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