29.赤い影

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昨日、街を歩いている時『赤い影』を持つ少年に出会った。

何度見ても、影は黒くはなく、赤かった。

僕は自然と少年のあとを追う。少年は足早に、ビルとビルの間の袋小路へと消えた。


昔、家族旅行に行った時、赤いフクロウを見たような記憶も蘇った。


翌日、赤い服を来た幼い少女を見かけた。怖くて、あとは追わず目を覆った。

すると同時に目をつぶってしまったのだが、普通は真っ暗なのに真っ赤になった。

無意識的に目を開けると、周りの情景が全て赤くなった。夕方でもなかった。


僕は恐怖で自宅から外出できなくなった。自宅の赤いものは全て処分した。

冬もストーブはつけなかった。ガスコンロも使わない。


食料を買うため1ケ月に1度外出する。久々にその日は気分が良かった。

あの袋小路に行ってみると、赤いフクロウが袋小路を喰いちぎり、その先には赤いレッドホールのような空間が僕を待ち構えていた。
その他
公開:19/01/11 21:00
更新:19/01/14 10:10
オカルト

ゆっち( 北海道 )

星新一さんを尊敬しています。ショートショート大好きです!『素数』(例えば2、3、5、7、11、13……)は、1と自分自身の数字でしか割り切れません。そんな素数の割り切れない気持ちと自分(私)の割り切れないやりきれない気持ちをすり合わせた日常を送っています。素数は無数に存在することから、連続性や永遠性をいつも妄想しています!

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