ハイビール
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誕生日。その日のちょうど十二時に、彼は私にプレゼントをくれた。それは決まってハイヒール。毎年、毎年、いっつも、いっつも、ハイヒール!
「どうして毎年、ハイヒールなの?」
そう聞くと、これもいっつも、決まったこたえ。「君は僕のシンデレラだからさ」
私は灰かぶり姫かっ!
別れてから数年。近頃人探しをしている男がいるとの噂を聞く。手にはハイヒールを持っているのだとか。
「彼だ…」
絶望の声を漏らした時、目の前に何かを差し出された。ここはバー。落とした照明。その加減で灰色に見える、それはビール?
「頼んでないけど」
「あなたに似合いのビールです」
ボンッ!
「すみませんっ!」
「いいんですよ。ほら、お顔を拭いて。店開けますよ」
私の名前はシンデレラ。毎日ボヤを起こしながらも、笑顔で灰を被ってます。
あの日、ハイヒール型のグラスでビールをくれた優しいマスターのもとで、ね。
「どうして毎年、ハイヒールなの?」
そう聞くと、これもいっつも、決まったこたえ。「君は僕のシンデレラだからさ」
私は灰かぶり姫かっ!
別れてから数年。近頃人探しをしている男がいるとの噂を聞く。手にはハイヒールを持っているのだとか。
「彼だ…」
絶望の声を漏らした時、目の前に何かを差し出された。ここはバー。落とした照明。その加減で灰色に見える、それはビール?
「頼んでないけど」
「あなたに似合いのビールです」
ボンッ!
「すみませんっ!」
「いいんですよ。ほら、お顔を拭いて。店開けますよ」
私の名前はシンデレラ。毎日ボヤを起こしながらも、笑顔で灰を被ってます。
あの日、ハイヒール型のグラスでビールをくれた優しいマスターのもとで、ね。
公開:25/10/04 18:59
シンデレラ
灰かぶり姫
ガラスの靴
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