ピ・ラ・ミ・ッ・ド!
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ピラミッドが見たくて、エジブトにやってきた。暑さと気持ちで全身をたぎらせていると、ピラミッドに登っている人を見つけた。耳を澄ますと、何か掛け声も聞こえる。こうだ。
「ピ・ラ・ミ・ッ・ド!」
そうして続く、じゃんけんぽん!
なんだ、遊んでいるのか?大の大人が、貴重な古代の遺跡で?
そのことが許せず、おれは声をかけた。
「いけませんよ、そんなところ登っちゃ!」
今年一番の怒りをぶちまけたと思ったら、逆に人生一の睨みを飛ばされた。おれと目が合っている奴がいう。
「そなた、誰に指図している?」
「はぁ?誰って、それは…」
「これは戦いぞ」
「戦い」
「そうとも。ここにある中で一番大きなピラミッドに入るのは誰か?つまり一番偉い者は誰かを決める、それは大事な戦いぞ。邪魔するでない」
戦い?偉い者?目の前のあれは誰だ。
気がつくと、砂ばかりでなく、空も、太陽もセピア色に変わっていた。
「ピ・ラ・ミ・ッ・ド!」
そうして続く、じゃんけんぽん!
なんだ、遊んでいるのか?大の大人が、貴重な古代の遺跡で?
そのことが許せず、おれは声をかけた。
「いけませんよ、そんなところ登っちゃ!」
今年一番の怒りをぶちまけたと思ったら、逆に人生一の睨みを飛ばされた。おれと目が合っている奴がいう。
「そなた、誰に指図している?」
「はぁ?誰って、それは…」
「これは戦いぞ」
「戦い」
「そうとも。ここにある中で一番大きなピラミッドに入るのは誰か?つまり一番偉い者は誰かを決める、それは大事な戦いぞ。邪魔するでない」
戦い?偉い者?目の前のあれは誰だ。
気がつくと、砂ばかりでなく、空も、太陽もセピア色に変わっていた。
公開:25/10/02 19:43
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