本心が見えるレストラン
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「最近、彼が何を考えているのかわからなくて…」
そう漏らし、俯く客にマスターが飲み物を勧める。
「こちら、当店オリジナルのミラーウィスキーです。料理長自ら削り出した極上の氷でお召し上がりください」
と、その場で入れてくれた氷は多面体に削られ、琥珀色のウィスキーを立体的に浮かび上がらせるよう。
「綺麗…」
そのあまりの美しさにしばし見惚れていると、やがて氷がカラン、と音を立てて回った。客が思わず口を押さえたのは、琥珀色の氷に映る影を見たからだ。
「ミラーウィスキーは人の内面をあらゆる角度で見せてくれます。しかし、氷はやがて溶けて無くなるもの。お互いのこと、色々な角度でご覧になってみては?冷めて凍った二人の関係も、いずれは溶けていきますように」
マスターの言葉。氷の中で、彼が泣き腫らした顔をこちらに向けていた。
そう漏らし、俯く客にマスターが飲み物を勧める。
「こちら、当店オリジナルのミラーウィスキーです。料理長自ら削り出した極上の氷でお召し上がりください」
と、その場で入れてくれた氷は多面体に削られ、琥珀色のウィスキーを立体的に浮かび上がらせるよう。
「綺麗…」
そのあまりの美しさにしばし見惚れていると、やがて氷がカラン、と音を立てて回った。客が思わず口を押さえたのは、琥珀色の氷に映る影を見たからだ。
「ミラーウィスキーは人の内面をあらゆる角度で見せてくれます。しかし、氷はやがて溶けて無くなるもの。お互いのこと、色々な角度でご覧になってみては?冷めて凍った二人の関係も、いずれは溶けていきますように」
マスターの言葉。氷の中で、彼が泣き腫らした顔をこちらに向けていた。
公開:25/12/29 11:55
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さがやま なつき