ガードレール
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彼イチオシの海辺のレストランに行った。テラス席に通されると、彼がウェイターに「とっておきのものを」と注文する。しばらくして出てきたものにわたしは目を剥いた。ウェイターが持ってきたのは魚ではなくガードレールだったのだ。「ガードレールのムニエルです」
「うん、今日も良い焼き具合だ」
彼の満足そうな顔にこっちは戸惑うばかり。それからもガードレールとじゃがいものスープ、ガードレールのゼリー寄せ、ガードレールのパテなど、意味不明なガードレール料理が次々と出てきた。わたしも食べているふりをしていたけれど、困ったのは中身が見えないパイ包みのときで、パイを割った瞬間、手が止まった。彼が食べているガードレールは白いけれど、わたしのはところどころ茶色いのだ。あきらかに塩害の跡だよね、これ。彼に言うと、こう返された。
「え、いいなぁ、塩味が効いてる証拠だよ、それ」
「うん、今日も良い焼き具合だ」
彼の満足そうな顔にこっちは戸惑うばかり。それからもガードレールとじゃがいものスープ、ガードレールのゼリー寄せ、ガードレールのパテなど、意味不明なガードレール料理が次々と出てきた。わたしも食べているふりをしていたけれど、困ったのは中身が見えないパイ包みのときで、パイを割った瞬間、手が止まった。彼が食べているガードレールは白いけれど、わたしのはところどころ茶色いのだ。あきらかに塩害の跡だよね、これ。彼に言うと、こう返された。
「え、いいなぁ、塩味が効いてる証拠だよ、それ」
公開:25/02/13 19:05
更新:25/02/13 19:09
更新:25/02/13 19:09
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