アオバズク
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木陰に入ると、ひんやりと涼しくなる。体育の授業、足を痛めている僕は、今日は見学だ。
「楽しそうだな」
みんなの笑い声。大好きなサッカー。足を痛めた理由もサッカーであることが皮肉だ。
ため息をついた時、風が足先をよぎった。風が当たると、患部が痛い。だからいつもの癖で「痛っ!」と叫ぼうとした。
「痛っ……くない?」
ーアオバズクの木だからねぇー
声が聞こえて、頭を上げた。と、木の幹にアオバズクがいた。大きな目で、じっとこっちを見ている。
「この木は樹齢300年。木は100年ごとに生まれ変わる。木の葉がアオバズクになるのさ。猫又とおんなじ」
アオバズクは喋る。
「長生きの木、生まれ変わりの木だ。君の足も、すぐに生まれ変わるよ。なんたって、わしの英気を流してやっているからね」
跨っている木の根っこが、お尻の下でうねった気がした。
「楽しそうだな」
みんなの笑い声。大好きなサッカー。足を痛めた理由もサッカーであることが皮肉だ。
ため息をついた時、風が足先をよぎった。風が当たると、患部が痛い。だからいつもの癖で「痛っ!」と叫ぼうとした。
「痛っ……くない?」
ーアオバズクの木だからねぇー
声が聞こえて、頭を上げた。と、木の幹にアオバズクがいた。大きな目で、じっとこっちを見ている。
「この木は樹齢300年。木は100年ごとに生まれ変わる。木の葉がアオバズクになるのさ。猫又とおんなじ」
アオバズクは喋る。
「長生きの木、生まれ変わりの木だ。君の足も、すぐに生まれ変わるよ。なんたって、わしの英気を流してやっているからね」
跨っている木の根っこが、お尻の下でうねった気がした。
公開:25/07/25 10:52
アオバズク
青葉
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