定食がおいしい保健室
8
8
この学校の保健の先生は、生徒たちのことを「お客さん」と呼ぶ。初めて行ったとき、ぼくもそう呼ばれた。
「お客さん、見ない顔だね」
「い、1年です…」
ぼくが言うと、先生は「なるほどね」と言って、部屋の隅で料理を始めた。先生は昔、料理人だったそうだ。
「あの、先生?先生はどうして料理人から保健の先生になったんですか?」
料理を待つ間、尋ねてみる。すると、こう返ってきた。
「君みたいな子を、救いたくてね」と。
「ぼくみたいな子……」
なんとなくわかる。ぼくみたいな子、社会にはたくさんいるんじゃないかな。
「たくさん、いる……あ」
ふと出た呟きに、ぼくは顔をあげる。と、料理が運ばれてきた。
「おまち!チキンカツ定食だよ!これ食べて、チキンな心に打ち勝って教室に行きな!」
そんなことがあって今、ぼくは迷わず教室に行けている。ぼくは一人じゃないって、気づかせてもらえたからね。
「お客さん、見ない顔だね」
「い、1年です…」
ぼくが言うと、先生は「なるほどね」と言って、部屋の隅で料理を始めた。先生は昔、料理人だったそうだ。
「あの、先生?先生はどうして料理人から保健の先生になったんですか?」
料理を待つ間、尋ねてみる。すると、こう返ってきた。
「君みたいな子を、救いたくてね」と。
「ぼくみたいな子……」
なんとなくわかる。ぼくみたいな子、社会にはたくさんいるんじゃないかな。
「たくさん、いる……あ」
ふと出た呟きに、ぼくは顔をあげる。と、料理が運ばれてきた。
「おまち!チキンカツ定食だよ!これ食べて、チキンな心に打ち勝って教室に行きな!」
そんなことがあって今、ぼくは迷わず教室に行けている。ぼくは一人じゃないって、気づかせてもらえたからね。
公開:25/02/07 07:00
更新:25/02/06 23:52
更新:25/02/06 23:52
#研究室ライブ
ログインするとコメントを投稿できます