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気がつくと、雑踏の真ん中で立ち尽くしていた。
左右から、たくさんの人たちが急ぎ足で歩いてくる。
それがぱっと居なくなると、鋼鉄の塊が突っ込んできた!
私に向けて怒号が発せられ、人のいるところまで走って逃げた。
どこからか、歌声が聞こえた。
それを引き金に、記憶が蘇る。
いつかの、どこか。
私たちは勇者として、悪の魔王を倒した。
しかし魔王を封印するために、王女がその身を大樹となる必要があった。
光に包まれ、王女は魔王と共に樹へと姿を変えていく。
「勇者よ、どうか……」
歌声は続く。
「どうか、全ての人の夢が叶いますように」
足元に、雲の落とした影が流れた。
見上げると、巨大な樹が天に向かって伸びていた。
そうか。
王女の願い通り、全てが叶った世界が生まれたのだ。
……この世界で、人はどう生きているのだろう。そして、何を願うのだろう。
それを見るために、再び、旅立つ決意をした。
左右から、たくさんの人たちが急ぎ足で歩いてくる。
それがぱっと居なくなると、鋼鉄の塊が突っ込んできた!
私に向けて怒号が発せられ、人のいるところまで走って逃げた。
どこからか、歌声が聞こえた。
それを引き金に、記憶が蘇る。
いつかの、どこか。
私たちは勇者として、悪の魔王を倒した。
しかし魔王を封印するために、王女がその身を大樹となる必要があった。
光に包まれ、王女は魔王と共に樹へと姿を変えていく。
「勇者よ、どうか……」
歌声は続く。
「どうか、全ての人の夢が叶いますように」
足元に、雲の落とした影が流れた。
見上げると、巨大な樹が天に向かって伸びていた。
そうか。
王女の願い通り、全てが叶った世界が生まれたのだ。
……この世界で、人はどう生きているのだろう。そして、何を願うのだろう。
それを見るために、再び、旅立つ決意をした。
ファンタジー
公開:24/05/07 09:35
南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。
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