下位世界の遊園地

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俺は、遊園地の清掃係だ。
この仕事は気に入ってる。
夢の世界を支えるってのは悪くない気分だからな。

いつものように掃除をしていると、外壁に古びた扉を見つけた。
ノブをひねって押すと、ぼろっと取れてしまった。
修理しなくては。

──ところで、この扉はどこに繋がっている?

身体で扉を押すと、きしんだ音がしてゆっくり開いた。
入ると、ダイニングに出た。
ただ、テーブルもイスも見上げるほどのサイズだ。
アトラクションなのだろうか。

巨大な冷蔵庫の横を通り、流し台を見上げる。
これまた巨大なバナナが置かれていた。
なんだこれは、という疑問が浮かぶのと同時に、地響きが聞こえた。
振り向くと、巨大な子どもが俺を指さして言った。

「おもちゃがうごいてる!」

俺は全力で走り、どうにか扉に戻った。
そして扉を閉め、長く息をつく。

俺の仕事は、遊園地の清掃人──の、はずだ。
ファンタジー
公開:24/04/17 10:54
更新:24/04/17 19:52

蒼記みなみ( 沖縄県 )

南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。

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