出張サービス
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とある夜。うちに客人があった。なんと雪女と白馬である。
「出張サービスです〜……」
雪女が言う。
「昨今はなんや遊園地に来てくれる人が少うて、それでは子供が可哀想やと、こうして出向いているんです〜……」
「子供ーーうちには子供はいません。他をあたってください」
「そんな、殺生な〜……」
この人たぶん、本物の雪女だ。わかる。本物の幽霊に生かすも殺すもあるか!
面倒くさくなってきた私は、勝手にさせることにした。と、次の夜である。今まで感じたことのない寒気と体の重さがあり、目を開けると、そこに昨日の雪女と白馬がいた。
「あんた!何してんの!人の上で!」
金縛りに合ったことのない私は喚く。「出張サービスです〜……」と、雪女はお決まりの口上。私はため息をつきながら、ボソッと呟く。
「予告ありで現れる幽霊なんて、ちっとも怖くないんだよ……」
「出張サービスです〜……」
雪女が言う。
「昨今はなんや遊園地に来てくれる人が少うて、それでは子供が可哀想やと、こうして出向いているんです〜……」
「子供ーーうちには子供はいません。他をあたってください」
「そんな、殺生な〜……」
この人たぶん、本物の雪女だ。わかる。本物の幽霊に生かすも殺すもあるか!
面倒くさくなってきた私は、勝手にさせることにした。と、次の夜である。今まで感じたことのない寒気と体の重さがあり、目を開けると、そこに昨日の雪女と白馬がいた。
「あんた!何してんの!人の上で!」
金縛りに合ったことのない私は喚く。「出張サービスです〜……」と、雪女はお決まりの口上。私はため息をつきながら、ボソッと呟く。
「予告ありで現れる幽霊なんて、ちっとも怖くないんだよ……」
公開:24/03/27 08:06
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