夢が叶うまで
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「母ちゃん、牛乳おかわり!」
カンタは元気な声を上げ、お母さんにコップを差し出す。お母さんはコップを受け取りながら、びっくり顔をしていた。
「最近よく飲むわねぇ、牛乳。偉いけど、どうしたの?突然」
するとお父さんが言う。
「父ちゃんにはわかるぞ、カンタ。おまえ、賢くなりたいんだろう?それで、好きなあの子に、アピールしたいんだな?」
「好きな子っ?」
お母さんの素っ頓狂な叫び声。お父さんが娘の恋話に嫉妬するのと同じで、お母さんは息子の恋話を嫌がるものだ。
(わかってないなぁ、二人共)
カンタはツンとして牛乳を飲み干していく。
カンタが誰にも言わない勝負の日が迫っていた。
「身長測ってください!」
力強く言うと、カンタは壁に背を向けて立つ。と、すぐに女性が申し訳なさそうな声を上げた。
「もうちょっと足りないかなあ?ごめんね」
今年もまた、ジェットコースターには乗れなかった。
カンタは元気な声を上げ、お母さんにコップを差し出す。お母さんはコップを受け取りながら、びっくり顔をしていた。
「最近よく飲むわねぇ、牛乳。偉いけど、どうしたの?突然」
するとお父さんが言う。
「父ちゃんにはわかるぞ、カンタ。おまえ、賢くなりたいんだろう?それで、好きなあの子に、アピールしたいんだな?」
「好きな子っ?」
お母さんの素っ頓狂な叫び声。お父さんが娘の恋話に嫉妬するのと同じで、お母さんは息子の恋話を嫌がるものだ。
(わかってないなぁ、二人共)
カンタはツンとして牛乳を飲み干していく。
カンタが誰にも言わない勝負の日が迫っていた。
「身長測ってください!」
力強く言うと、カンタは壁に背を向けて立つ。と、すぐに女性が申し訳なさそうな声を上げた。
「もうちょっと足りないかなあ?ごめんね」
今年もまた、ジェットコースターには乗れなかった。
公開:24/03/16 19:00
身長制限
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