カーテンの隙間が怖くなった話

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 夜中。病室でふと目が覚めた私は、カーテンがほんのり明るいことに気づいた。引いてみると、
「ヒッ……!」
 男の人が、窓の外、私のすぐ目の前に立っていた。あわててカーテンを閉めたとき、光が消えていたことに気づいた。どうしてもまた覗かずにいられない私は、カーテンの隙間から覗いてみた。
「わあ……」
 おもわず声が出る。目の前には、ホタルの小さいけれど強い光が、ついたり消えたりしていた。
 翌朝、看護師さんに話をする。すると、
「ああ、警備のおじさんね。懐中電灯をつけたり消したり、それが楽しいみたいでね。」
 なにが楽しいんだか。看護師さんは呆れ顔で言っていた。私は黙っていた。
 おじさんの正体が実はホタルだということは、私とおじさんだけの秘密にしておこう。
公開:24/08/03 18:09
更新:24/08/03 18:14
おじさんと目が合ったことが 実話です これ以来、 カーテンの隙間が 怖くなった カーテンと三面鏡の扉は しっかり閉じたい

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