かみなりさまのでんわ
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トゥルルルル…トゥルルルル…
涼やかな電話の音が鳴り、背中に背負ったダイヤルが点滅する。ため息を吐きつつ、男はゆっくりと受話器を取る。ーーはい。
「あー、もしもし?」
電話の相手もまた男。しかも最近よく掛けてくる男だ。ーーなんでしょうか?
「なんでしょうか?じゃない。言ったじゃないか、あまり雷を落とさんでくれと。おかげで娘は、最近寝不足気味なんだ」
ーーはい、申し訳ございません。はい、はい……はい、あ。
ガチャッ。
一方的に切られる電話。ダイヤルを背負った男はまたため息を吐き、大きな肩を落とす。
「俺だって、好きで雷神になったんじゃないんだ。そもそもどうしてみんな、俺を嫌う?」
ブツブツと呟きながら去っていく雷神の背中を、風神はどうしてやることもできないまま、苦しい顔で見送った。
涼やかな電話の音が鳴り、背中に背負ったダイヤルが点滅する。ため息を吐きつつ、男はゆっくりと受話器を取る。ーーはい。
「あー、もしもし?」
電話の相手もまた男。しかも最近よく掛けてくる男だ。ーーなんでしょうか?
「なんでしょうか?じゃない。言ったじゃないか、あまり雷を落とさんでくれと。おかげで娘は、最近寝不足気味なんだ」
ーーはい、申し訳ございません。はい、はい……はい、あ。
ガチャッ。
一方的に切られる電話。ダイヤルを背負った男はまたため息を吐き、大きな肩を落とす。
「俺だって、好きで雷神になったんじゃないんだ。そもそもどうしてみんな、俺を嫌う?」
ブツブツと呟きながら去っていく雷神の背中を、風神はどうしてやることもできないまま、苦しい顔で見送った。
公開:24/07/20 05:43
更新:24/07/20 08:41
更新:24/07/20 08:41
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