〇〇作家
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十数年、小説家という仕事をやっている。知名度は上々、スランプもない。すべてが順調……のように、傍からは見えているだろう。だがそんなことはない。俺は今、大きな悩みを抱えている。それは、自分が何作家かわからぬということ。
恋愛モノを書いたことがある。しかし毎回じゃない。
ミステリだって書ける。だがこれも毎回じゃない。
童話だってなんだって、一度は書いたことがあるのだ。けれどそれはつまり、書きたいジャンルがひとつに定められないということで。
そんな時、俺の頭に閃くものがあった。それは他でもない、自分のふとした呟きがもたらしてくれた。
「手探りなんだよなぁ、どうも」
ーーんっ⁉︎
「手探りっ?そうだ、手探りだ!俺は『手探り作家』だ!これは他にないぞ。新ジャンルだ!」
こうして手探り作家として新たな一歩を踏み出した俺。
近頃、女性ファンや女性スタッフが減った気がするのだが、なぜだ?
恋愛モノを書いたことがある。しかし毎回じゃない。
ミステリだって書ける。だがこれも毎回じゃない。
童話だってなんだって、一度は書いたことがあるのだ。けれどそれはつまり、書きたいジャンルがひとつに定められないということで。
そんな時、俺の頭に閃くものがあった。それは他でもない、自分のふとした呟きがもたらしてくれた。
「手探りなんだよなぁ、どうも」
ーーんっ⁉︎
「手探りっ?そうだ、手探りだ!俺は『手探り作家』だ!これは他にないぞ。新ジャンルだ!」
こうして手探り作家として新たな一歩を踏み出した俺。
近頃、女性ファンや女性スタッフが減った気がするのだが、なぜだ?
公開:24/05/16 17:43
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