ひつじが一匹……
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朝早くに目が覚めた。玄関から呼びかける声に起こされたのだ。男は不眠症に悩んでおり明け方、やっとうとうとしたところ。迷惑極まりない気持ちだった。
「はい……」
男が不機嫌に戸を開けると、そこに木こり風の男が立っている。しかもどうやら、外国人。近所に越して来たのか?
英語も喋れぬ男がまごついていると、なんと木こりは日本語で喋り出した。
「朝早くすみませんね。でも、もう我慢ならなくて。やめてもらえませんかね?そう毎晩毎晩、羊を数えるの」
こんなことを言い出した男。言われた男は不思議がった。なぜ彼はオレが毎晩羊を数えながら寝ると知っている?
「ああ、それはどうも、すみません。声が大きくて、おたくの眠りの邪魔でしたか?」
すると木こり、こう言った。
「違いますよ。あなたが羊を数えるたび、うちの羊が脱走するのです、あなたのところに向かって!」
「……ンメェェェ……」
台所で、声がした。
「はい……」
男が不機嫌に戸を開けると、そこに木こり風の男が立っている。しかもどうやら、外国人。近所に越して来たのか?
英語も喋れぬ男がまごついていると、なんと木こりは日本語で喋り出した。
「朝早くすみませんね。でも、もう我慢ならなくて。やめてもらえませんかね?そう毎晩毎晩、羊を数えるの」
こんなことを言い出した男。言われた男は不思議がった。なぜ彼はオレが毎晩羊を数えながら寝ると知っている?
「ああ、それはどうも、すみません。声が大きくて、おたくの眠りの邪魔でしたか?」
すると木こり、こう言った。
「違いますよ。あなたが羊を数えるたび、うちの羊が脱走するのです、あなたのところに向かって!」
「……ンメェェェ……」
台所で、声がした。
公開:23/08/03 08:14
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