猫は世界を救う

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 すっかり日も落ちた夜の街角。酔客がひとりふたり通る程度の路地裏から、誰やらの笑い声がする。
「ふふ、ふふふ……」
 街灯にちらと見えるあれは、尖った尻尾かはたまた耳か。
「ふふ、ふふふ……」
 笑うそいつは黒ずくめ。そう、尖った耳に尖った尻尾の悪魔である。悪魔は今日、地球を乗っ取るつもりで、異界からやってきていた。
「バカな人間たちよのう。今日が己らの最後の日とも知らぬとは」
 やがて悪魔は人の多い店へと入る。人間を襲おうというのだ。
「にゃーん」
「ぐるぐるぐる〜」
 入ったところは猫カフェ。人間たちが猫なで声でとろけている。
「今だ!」
 悪魔が魔術を使おうと手を構える!と、
「にゃ〜ん」
 愛らしい猫が数匹、悪魔に襲いかかった。悪魔は閉口する。
「に、に、にゃーん……」
 猫の愛らしさに毒気を抜かれた悪魔は、すごすごと退散することにした。もちろん、しっかり猫ちゃんと遊んでから。
公開:24/02/23 19:04
2月22日はねこの日 だけど 222で ふふふの日としました笑

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