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師走も半ば。
道行く人々は、足早に歩いていく。
それに混じって進むと、赤いティーポットを持った集団がいた。
自分のことに精一杯で、気を向ける余裕はなかった。
俯いて、前を通り過ぎようとした。
「今年、使い切れそうにないもの、残っていませんかー!」
聞けば、今年やり残したり使い残したものを集め、必要な人に届けているという。
やり残しなんて、正月に決めた目標ぐらいだ。
すると「それ、よかったら寄付してくれませんか?」と言う。
頷くと、赤いティーポットが差し出された。
脳裡に、正月に決めた目標の言葉が浮かぶ。すぅっと、消えた。
頭が軽くなった気がした。
翌日。駅前を通ると、昨日の人が声をかけてきてくれた。
僕の目標は、すぐに必要な人のところに届けられたという。
夢を探していた若者だそうだ。
見知らぬその人に、僕はそっと、エールを送った。
道行く人々は、足早に歩いていく。
それに混じって進むと、赤いティーポットを持った集団がいた。
自分のことに精一杯で、気を向ける余裕はなかった。
俯いて、前を通り過ぎようとした。
「今年、使い切れそうにないもの、残っていませんかー!」
聞けば、今年やり残したり使い残したものを集め、必要な人に届けているという。
やり残しなんて、正月に決めた目標ぐらいだ。
すると「それ、よかったら寄付してくれませんか?」と言う。
頷くと、赤いティーポットが差し出された。
脳裡に、正月に決めた目標の言葉が浮かぶ。すぅっと、消えた。
頭が軽くなった気がした。
翌日。駅前を通ると、昨日の人が声をかけてきてくれた。
僕の目標は、すぐに必要な人のところに届けられたという。
夢を探していた若者だそうだ。
見知らぬその人に、僕はそっと、エールを送った。
ファンタジー
公開:23/12/13 11:15
南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。
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