4
2
快晴の日、山に登った。
頂上で風に吹かれていると、猫の声が聞こえた気がした。
数日前、愛猫が旅立った。
猫としては大往生だった。でも、私の心には穴が空いてしまった。
生まれつき足が悪く、晩年はずっと膝の上で眠っていた。
天を仰ぐ。
すると、白い点が、よろよろと左右に揺れながら空から降りてくるのが見えた。
あの子の歩き方に似ていた。
夢中で走った。点は、小さな雲だった。しかも、猫の足跡の形だ!
白い足跡は、もう目の前だった。声が聞こえた気がした。
伸ばした手が届く直前、私は気を失った。
少しして。
目を開けると、子猫が三匹、仰向けに倒れた私の上にいた。
あの子が、託したのだろうか。
私を気づかってくれたのだろうか。
なばら、やることがある。子猫を抱き抱えて立ち上がった。
その時気付いた。私が倒れていたあたりに、足跡がたくさんあることに。
それは、あの子の足跡だった。
頂上で風に吹かれていると、猫の声が聞こえた気がした。
数日前、愛猫が旅立った。
猫としては大往生だった。でも、私の心には穴が空いてしまった。
生まれつき足が悪く、晩年はずっと膝の上で眠っていた。
天を仰ぐ。
すると、白い点が、よろよろと左右に揺れながら空から降りてくるのが見えた。
あの子の歩き方に似ていた。
夢中で走った。点は、小さな雲だった。しかも、猫の足跡の形だ!
白い足跡は、もう目の前だった。声が聞こえた気がした。
伸ばした手が届く直前、私は気を失った。
少しして。
目を開けると、子猫が三匹、仰向けに倒れた私の上にいた。
あの子が、託したのだろうか。
私を気づかってくれたのだろうか。
なばら、やることがある。子猫を抱き抱えて立ち上がった。
その時気付いた。私が倒れていたあたりに、足跡がたくさんあることに。
それは、あの子の足跡だった。
ファンタジー
公開:23/02/03 17:51
#研究室ライブ
南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。
ログインするとコメントを投稿できます