社交カーテン

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家具屋に行くと、変わったカーテンを売っていた。自分にとって眩しい人間を、シャットアウトできるというのだ。
「眩しい人……」
そんなの、たくさんいる。眩しくない人間を数えた方が早いくらい、たくさんいる。その商品、即購入した。
家に帰り、カーテンを取り付ける。最初は、変化は見られなかったが、次の日わかった。会う人会う人、みんな薄ぼんやりとして見えたのだ。そして彼ら彼女らとの関わりも、一切なくなったのだ。正直、ありがたかった。あの人たちの空気は、私には合わない。
「あれ……?」
でもちょっと待てよ、と思った。たしかに眩しくはなくなった。が、私も暗いままじゃないか?それって意味あるのか。
「私も少しは……」
明るくなりたいーーそれが本音だ。だが、明るくなり方がわからない。
「あの人たちに聞かなきゃ」
私は少し、カーテンをめくった。
公開:23/01/30 06:00

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