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一月。
私の住む南の島では、冬の終わりが感じられる季節だ。
花粉症に悩まされていた私は、それがないこの島がとても気に入っている。
この時期になると、音楽家の私は、森へとあるものを見に行く。
よく晴れた、風の心地よい日。
森に入った私は、大木の根元に腰を下ろした。
ひだまりに集まった小鳥や小動物たちが、鳴き声をあげている。
柔らかで穏やかな、眠気を誘う声。春一番が生まれているのだ。
森で生まれた春一番は、森から街へ、動物から人へと伝わっていく。
生まれたての春一番を見るのが、私の楽しみだった。
その時、急に体がむずむずとし出した。
まさか、花粉症?
いや、この島には杉や檜はない。他の植物のアレルギーだろうか。
それは杞憂だった。
春一番に包まれた私の心が、ムズムズと脈動を始めたのだ。
ノートを広げ、思いついたアイデアを書きだしていく。
新曲は、いいものになりそうだ!
私の住む南の島では、冬の終わりが感じられる季節だ。
花粉症に悩まされていた私は、それがないこの島がとても気に入っている。
この時期になると、音楽家の私は、森へとあるものを見に行く。
よく晴れた、風の心地よい日。
森に入った私は、大木の根元に腰を下ろした。
ひだまりに集まった小鳥や小動物たちが、鳴き声をあげている。
柔らかで穏やかな、眠気を誘う声。春一番が生まれているのだ。
森で生まれた春一番は、森から街へ、動物から人へと伝わっていく。
生まれたての春一番を見るのが、私の楽しみだった。
その時、急に体がむずむずとし出した。
まさか、花粉症?
いや、この島には杉や檜はない。他の植物のアレルギーだろうか。
それは杞憂だった。
春一番に包まれた私の心が、ムズムズと脈動を始めたのだ。
ノートを広げ、思いついたアイデアを書きだしていく。
新曲は、いいものになりそうだ!
ファンタジー
公開:23/01/13 10:32
南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。
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