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遅い夕食のあと、あたしはベッドに寝転がった。
残業で遅くなり、寄ろうと思った店は休業日。予定通りにいかなくてイヤになっちゃう。
その時、カバンから飛び出した手帳が目に入った。
絶対計画手帳といって、予定を書けば、その通りになるという。
気まぐれに明日のページを開き、定時であがって友だちと飲みに行く、と書いてカバンに入れた。
翌日。予定通りに飲み会に行けたあたしは、ほろ酔いで帰宅した。
すぐに手帳を取り出す。飲み会で気になった男の人がいたのだ。
書けば、ほんとにその通りになる!
明日のページに、その人の名前と「思いを告げる」と予定を入れた。
次の日、廊下に出ると、あの人がいた!
身体が勝手に動き、声をかけた。顔が見られなくて、胸元に目が行く。
その時、ふと気づいてしまった。そのことで頭の中がいっぱいになった。
次の瞬間、あたしの口から出た言葉は──
「ボタン、掛け違えてますよ」
残業で遅くなり、寄ろうと思った店は休業日。予定通りにいかなくてイヤになっちゃう。
その時、カバンから飛び出した手帳が目に入った。
絶対計画手帳といって、予定を書けば、その通りになるという。
気まぐれに明日のページを開き、定時であがって友だちと飲みに行く、と書いてカバンに入れた。
翌日。予定通りに飲み会に行けたあたしは、ほろ酔いで帰宅した。
すぐに手帳を取り出す。飲み会で気になった男の人がいたのだ。
書けば、ほんとにその通りになる!
明日のページに、その人の名前と「思いを告げる」と予定を入れた。
次の日、廊下に出ると、あの人がいた!
身体が勝手に動き、声をかけた。顔が見られなくて、胸元に目が行く。
その時、ふと気づいてしまった。そのことで頭の中がいっぱいになった。
次の瞬間、あたしの口から出た言葉は──
「ボタン、掛け違えてますよ」
ファンタジー
公開:23/05/16 16:28
南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。
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