旅先はタコが決める

タコパしようぜ！と、友人に誘われた。他にも数人、呼んでいるらしい。
「おお、来たか。入れよ。もう始めてるぜ」
　部屋に入ると、本当だ。もう焼いているにおいがする。これは急がないと、いい焼けめのたこ焼きを取られるぞ。おれはたこ焼き器の前の「おれ的ベストポジション」に陣取り、早速数個のたこ焼きを取った。あっという間に6個を平らげ、さあ7個目と口に入れた時だ。口の中で「クシャ」と音がし、いやな感じがした。「んんっ？」
「お、当てたか？」
　友人がニヤリと笑う。当てたって何を？
　不思議に思いながら、口に指をつっこみ、異物を出す。すると、ちょっと崩れたタコの足の吸盤に何か張り付いていた。紙片のようだった。
「えっとこれ、〇〇って、書いてるんだけど」
「はい！罰ゲームはおまえ〜！今から〇〇行き〜！」
「今から⁉︎」
　どうやら罰ゲーム付きたこ焼きだったらしい。これもパーティーの醍醐味……か？