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「辞めてやる、こんな会社!」
私はカバンを掴むと、乱暴な足取りで外に出た。
立ち止まって空をあおいでいると、スーツの男に声をかけられた。
「試供品です。今のあなたにぴったりだと思いますよ?」
無視して歩きだすと、
「そう邪険になさらずに。さあ、さあ」
小袋を私のポケットにねじ込み、男は去っていった。
翌朝、私は会社の前で立ち止まった。
退職届を取り出そうとポケットに手を入れると、封筒と一緒に小袋が出てきた。
中には飴が一つ。袋には、「旅立ちの気持ちを再び!」と書かれている。
自暴自棄だった私は、それを口に入れた。
瞬間!
あの日の記憶が蘇ってきた。
この会社で仕事がしたくて、書類を書き、面接の練習をし、内定をもらって、ついに訪れた、初出社の日。
希望と不安がないまぜになった気持ち。
私はビルを見上げると、退職願を破ってカバンにねじ込み、颯爽とオフィスに向かった。
私はカバンを掴むと、乱暴な足取りで外に出た。
立ち止まって空をあおいでいると、スーツの男に声をかけられた。
「試供品です。今のあなたにぴったりだと思いますよ?」
無視して歩きだすと、
「そう邪険になさらずに。さあ、さあ」
小袋を私のポケットにねじ込み、男は去っていった。
翌朝、私は会社の前で立ち止まった。
退職届を取り出そうとポケットに手を入れると、封筒と一緒に小袋が出てきた。
中には飴が一つ。袋には、「旅立ちの気持ちを再び!」と書かれている。
自暴自棄だった私は、それを口に入れた。
瞬間!
あの日の記憶が蘇ってきた。
この会社で仕事がしたくて、書類を書き、面接の練習をし、内定をもらって、ついに訪れた、初出社の日。
希望と不安がないまぜになった気持ち。
私はビルを見上げると、退職願を破ってカバンにねじ込み、颯爽とオフィスに向かった。
ファンタジー
公開:23/03/24 10:53
南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。
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