枝毛
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今朝のことだ。朝、鏡を見ると、茶色い毛が生えていた。厳格な父のもと、髪を染めることなど許されなかった私は喜んだ。
次の日、茶色い毛は増えていた。原因はわからないが、どんどん茶色くなっていく自分の髪色を、私は愛おしく思った。もう大人である娘に、父も何も言わなくなっていたし、私は茶髪を茶髪の成すがままにしておいた。それがよくなかった。
髪の大半が茶色くなって数日、私は頭痛に悩まされるようになった。元々頭痛持ちだし、初めはあまり気にしていなかったが、それにしても最近はひどい。朝も起きられないくらいだ。
「お母さん、朝ごはんは何でもいいから、頭痛薬ちょうだい。頭が重くて……」
なんとか起き上がってそれだけ言いに行くと、母が振り返り、悲鳴を上げた。
「どうしたのあんた!?頭に木が生えてるじゃない!」
次の日、茶色い毛は増えていた。原因はわからないが、どんどん茶色くなっていく自分の髪色を、私は愛おしく思った。もう大人である娘に、父も何も言わなくなっていたし、私は茶髪を茶髪の成すがままにしておいた。それがよくなかった。
髪の大半が茶色くなって数日、私は頭痛に悩まされるようになった。元々頭痛持ちだし、初めはあまり気にしていなかったが、それにしても最近はひどい。朝も起きられないくらいだ。
「お母さん、朝ごはんは何でもいいから、頭痛薬ちょうだい。頭が重くて……」
なんとか起き上がってそれだけ言いに行くと、母が振り返り、悲鳴を上げた。
「どうしたのあんた!?頭に木が生えてるじゃない!」
公開:22/09/23 14:00
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