儀式-After Story
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私は海を見つめていた。
ザザと音を立て、太陽の光を浴びて光る波が緑青色の海の上を走っていく。
水面と波がぶつかり合い白い水しぶきをあげ、他の波に揉まれながら砂浜までたどり着く。
「いやぁ、やけましたね」
振り返るとそこには見覚えのある男性がいた。彼の弟だった。
「ええ」
私は驚きつつも静かに頷く。
「どうしてここに?」
「…初デート場所だったんです」
「…そうなんですね」
しばらく波の音に耳を澄ます。波は砂浜までたどり着くと満足したようにしゅわしゅわと泡と混ざりながら去っていく。
「私、そろそろいきますね」
そういうと私は海に向かってゆっくりと進む。
「兄貴は大丈夫だ」
後ろから義弟はそう叫んだ。
私は波打ち際まで来たところでもう一度振り返り静かに微笑んだ。
私は波に攫われて泡とともに消えていった。
ザザと音を立て、太陽の光を浴びて光る波が緑青色の海の上を走っていく。
水面と波がぶつかり合い白い水しぶきをあげ、他の波に揉まれながら砂浜までたどり着く。
「いやぁ、やけましたね」
振り返るとそこには見覚えのある男性がいた。彼の弟だった。
「ええ」
私は驚きつつも静かに頷く。
「どうしてここに?」
「…初デート場所だったんです」
「…そうなんですね」
しばらく波の音に耳を澄ます。波は砂浜までたどり着くと満足したようにしゅわしゅわと泡と混ざりながら去っていく。
「私、そろそろいきますね」
そういうと私は海に向かってゆっくりと進む。
「兄貴は大丈夫だ」
後ろから義弟はそう叫んだ。
私は波打ち際まで来たところでもう一度振り返り静かに微笑んだ。
私は波に攫われて泡とともに消えていった。
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公開:22/08/20 00:12
更新:22/08/20 00:23
更新:22/08/20 00:23
コメントはあまりしませんが皆様の作品をいつも楽しく拝見しております!
叙述トリックものが大好物
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