私のために死んで

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【注意】
少々アダルトな表現が入っています。苦手な方は閲覧をお控えくださいますようお願い致します。




【本編】

「私のために死んで欲しいの」

身体を交えた直後に放たれた言葉としてはあまりにも想像とかけ離れていて、一瞬彼女が何を言っているのかわからなかった。

「これから私は母親になるかもしれない。そうなると…色々と必要になるでしょう」

確かに俺は快楽のために彼女に重大な責任を負わせてしまったかもしれない。元々俺はこうして身体を交えることしか能がないのだ。少しでも彼女が生きるための蓄えになるのならその方がいいだろう。

「…それで君と未来の子供たちが幸せになるなら」

そう言って俺はもう一度彼女に覆い被さる。
近づいてくる絶頂と彼女の顔。
達したと同時に、俺の目の前は真っ暗になった。



俺はこれから、彼女の血となり肉となって彼女を支える。
それが俺、カマキリの宿命だ。
その他
公開:22/08/16 23:51

Thelema

コメントはあまりしませんが皆様の作品をいつも楽しく拝見しております!
叙述トリックものが大好物

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