地球

「おい、地球まであとどのくらいだ」
「残リ0.6光年。約1時間程度デス。」
「そうか、無事我が故郷に辿り着けるといいが…」
地球を出発し、様々な宇宙の研究資料を集めたは良いが、帰り道隕石との衝突により自動運転装置にエラーが起きた。なんとか修理できたが、データが初期化され、出発地点のデータも消えてしまったのだ。目的地の設定は機能した為目的地を「地球」に設定し向かっていた。

「目的地ニ到着シマシタ」
そこでは人が歩き、車も走り、空には小型のロケットが浮遊していた。我が故郷と寸分たがわなかった。しかし何処か違和感を感じる。もしかしたらかなりの年月宇宙に出ていたから多少環境がかわっただけかもしれない。だが俺の内なる声が「ここは違う」と言っているようだった。

俺は再び宇宙船に乗り込み発射させる。
「次の候補に行ってくれ」
「カシコマリマシタ。“地球”トイウ星ノ検索結果ハ475件。次ノ目的地ハ…」