黒鍵と白鍵

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ピアノやオルガンなどの黒鍵、白鍵。彼らは実は、とても仲が悪かった。
ある日、腹の黒い黒鍵が白鍵に勝負を持ちかけた。
「やい、白鍵。どちらがより人を感動させる音が出せるか、勝負しようではないか」
腹は白いが、白すぎて誤解もされやすい白鍵は応える。
「僕ららしく、白黒つけようと言うんだね。いいね、やろう!」
 二組は闘った。激闘した。頭に血が上りすぎて、白鍵も黒鍵になりかけた。
 こうして生まれたのがベートーヴェンの『運命』やアラム・ハチャトゥリアンの『剣の舞』であったとかなかったとか。
公開:22/08/09 07:33

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