ボタン雪
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クリスマス。ひとりぼっちのクリスマス。
べつに彼氏がいないわけじゃない。そうじゃないけど、コロナ禍だし、大雪だし、会うのはよそう、そう決めただけ。ーーでも。
会いたいな、やっぱり。さみしいな、ものすごく。
いつもより広く感じる部屋の中、膝を抱えて縮こまっていると、外で激しく何かが降る音がした。あられか、と思ってカーテンを開ける。
「ん?」
窓の桟に、何かある。何か、キラキラ光るもの。よく見るとそれは、高校のボタンだった。窓を開ける。その時、紙飛行機が飛んできた。
「第二ボタン、欲しかったんだろ?本当は」
彼の字だ。いったいどこから飛ばして……。
彼を探すように、外に目を向ける。いつのまにか大雪はおさまり、静かに、しんしんと降っていた。
今年の冬は、彼と一緒だ。
べつに彼氏がいないわけじゃない。そうじゃないけど、コロナ禍だし、大雪だし、会うのはよそう、そう決めただけ。ーーでも。
会いたいな、やっぱり。さみしいな、ものすごく。
いつもより広く感じる部屋の中、膝を抱えて縮こまっていると、外で激しく何かが降る音がした。あられか、と思ってカーテンを開ける。
「ん?」
窓の桟に、何かある。何か、キラキラ光るもの。よく見るとそれは、高校のボタンだった。窓を開ける。その時、紙飛行機が飛んできた。
「第二ボタン、欲しかったんだろ?本当は」
彼の字だ。いったいどこから飛ばして……。
彼を探すように、外に目を向ける。いつのまにか大雪はおさまり、静かに、しんしんと降っていた。
今年の冬は、彼と一緒だ。
公開:22/12/24 07:01
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