13月の予定

今年も師走、残りひと月だ。
カレンダーの前でため息をついた私は、月末の癖でカレンダーをめくり、驚いた。
１３月と書かれた、もう一枚があったのだ。

まあ、印刷ミスだろう。
冗談半分に、私は１３月に予定を書き込んでみた。
１３月には仕事も打ち合わせもないのだ。
やり残したこと、できなかったことを、思うがままに書いていく。

やがて大晦日が過ぎ、１月を迎えた。
目覚めた私は、違和感に気づく。音がない。誰もいない。
スマホを見ると、１３月１日と表示されていた！

それからひと月、私だけの１３月を堪能した。
予定を全てやり遂げ、スッキリした気分で１３月を終えた。

本当の１月がやってきた。
新しいカレンダーを壁に貼った私は、カレンダーをめくった。
今年も１３月があるのでは、と期待してのことだ。

けれど。
カレンダーの最後の１枚は、赤いバツ印と共に、「使用済み」と書かれた１２月だった。