8
3
十二月二十四日、深夜。
私は、疲れた足取りで家に向かっていた。
公園のブランコが目に入り、腰掛けてみた。空を仰ぐと、星が瞬く夜空。どこか遠い世界の景色に見えた。
──星空の中に、細長い緑色の光があった。まるで、宇宙に浮かぶクリスマスツリーだ。
と、光が伸び、こちらに向かってきた!
呆然とする私の前に現れたのは、立派な口ひげを蓄えた、赤い服の老人。
「あなたの年齢はプレゼントの圏外の年齢ですが、今日は特別です」
老人は私に手を伸ばした。体を光が包む。
剥がれ落ちるように疲れが取れた。体が軽くなる。心の中の澱みが去ったようだ。
「その笑顔は、私からのプレゼントです。さあ、今度はあなたの番です」
そう言い残し、老人は忽然と消えた。
久しぶりに、笑みが浮かんだ、気がした。
笑顔を持って帰ろう。明日はとびっきりの笑顔で家族を迎えよう。
軽い足取りで、私は家族の待つ家へと向かったのだった。
私は、疲れた足取りで家に向かっていた。
公園のブランコが目に入り、腰掛けてみた。空を仰ぐと、星が瞬く夜空。どこか遠い世界の景色に見えた。
──星空の中に、細長い緑色の光があった。まるで、宇宙に浮かぶクリスマスツリーだ。
と、光が伸び、こちらに向かってきた!
呆然とする私の前に現れたのは、立派な口ひげを蓄えた、赤い服の老人。
「あなたの年齢はプレゼントの圏外の年齢ですが、今日は特別です」
老人は私に手を伸ばした。体を光が包む。
剥がれ落ちるように疲れが取れた。体が軽くなる。心の中の澱みが去ったようだ。
「その笑顔は、私からのプレゼントです。さあ、今度はあなたの番です」
そう言い残し、老人は忽然と消えた。
久しぶりに、笑みが浮かんだ、気がした。
笑顔を持って帰ろう。明日はとびっきりの笑顔で家族を迎えよう。
軽い足取りで、私は家族の待つ家へと向かったのだった。
ファンタジー
公開:22/11/16 09:07
#研究室ライブ
南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。
ログインするとコメントを投稿できます