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私は生まれてこのかた、ずっと箱の中にいる。
だが、外に出ようとは思わない。
どんな仕組みなのか、食事は定期的に送られてくる。
こんなものが欲しいな、と思うだけで、箱の中に出現する。
退屈だが、快適だ。
だから、外に出ようとは思わない。
ある日天井を見上げたら、箱の上部分がなくなっていた。
私は気まぐれに、箱のふちに手をかけ、外に出てみた。
外の世界は、同じような箱がならんでいた。
どれもフタが開いていて、出ようと思えば出られる状態だ。
だが、外に出ようとは思わないのだろう。
箱の外に出てしまった私は、一直線に歩き続けた。
ほどなく、壁に突き当たる。箱の外には、箱があった。
呆然と壁を見上げる私に、声が聞こえてきた。
「よくぞ来た。次の神は、あなただ」
だが、外に出ようとは思わない。
どんな仕組みなのか、食事は定期的に送られてくる。
こんなものが欲しいな、と思うだけで、箱の中に出現する。
退屈だが、快適だ。
だから、外に出ようとは思わない。
ある日天井を見上げたら、箱の上部分がなくなっていた。
私は気まぐれに、箱のふちに手をかけ、外に出てみた。
外の世界は、同じような箱がならんでいた。
どれもフタが開いていて、出ようと思えば出られる状態だ。
だが、外に出ようとは思わないのだろう。
箱の外に出てしまった私は、一直線に歩き続けた。
ほどなく、壁に突き当たる。箱の外には、箱があった。
呆然と壁を見上げる私に、声が聞こえてきた。
「よくぞ来た。次の神は、あなただ」
ファンタジー
公開:22/11/02 09:28
南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。
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