真実の鏡
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主人が「この世で1番美しいのは誰?」と聞いてきたので「白雪姫です」と言ったところ物凄い形相で包丁を研ぎ始めた。
「あなたの娘が美しいのに母親であるあなたが美しくないわけが無い。そういう意味で申したのです」
…嘘をついてしまった。こんなしわくちゃババアを美しいと思うわけないが人の命には代えられない。
それからというもの、ババア…ではなかった主人は益々調子に乗った。
「森羅万象の中で1番美しいのは誰?」
「あなた様でございます」
「どこが美しいと思うの?」
「えっと…ぱっちりな二重(シワ)、真っ白な肌は(ボロボロの)絹のようです」
そんなことを続けてるうちに周りに言いふらすようになり、ついにはやり取りを披露することになった。
「世界で1番美しいのは誰?」
「…あなた様でございます」
こうして俺は真実の鏡改めホラ吹き鏡と呼ばれるようになったのはもう少しあとの話である。
「あなたの娘が美しいのに母親であるあなたが美しくないわけが無い。そういう意味で申したのです」
…嘘をついてしまった。こんなしわくちゃババアを美しいと思うわけないが人の命には代えられない。
それからというもの、ババア…ではなかった主人は益々調子に乗った。
「森羅万象の中で1番美しいのは誰?」
「あなた様でございます」
「どこが美しいと思うの?」
「えっと…ぱっちりな二重(シワ)、真っ白な肌は(ボロボロの)絹のようです」
そんなことを続けてるうちに周りに言いふらすようになり、ついにはやり取りを披露することになった。
「世界で1番美しいのは誰?」
「…あなた様でございます」
こうして俺は真実の鏡改めホラ吹き鏡と呼ばれるようになったのはもう少しあとの話である。
ファンタジー
公開:22/10/13 18:30
コメントはあまりしませんが皆様の作品をいつも楽しく拝見しております!
叙述トリックものが大好物
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