しゃべる画像

14
3

美術館に行った。今行われている企画は『動く絵画』展。最新の技術で、画家の絵が動く、というものらしい。
 館内に入ると、照明が落とされていた。その中で絵画たちが浮かび上がっている。詳しいことはわからないが、一種のテレビのようなものか。さっそくお気に入りの絵を見つけ、写真を撮る。せっかく動くのだからと、動画も撮った。
 家に帰り、スマホに収めた写真と動画をチェックする。と、どこからか声が聞こえた。
「なぜだ?なぜ俺の絵は、世に認められない?素人だ。みんな素人の目なんだ。俺はプロ。プロの目を持つのは俺だけなんだ!きっとそうに違いない!参ったか、素人ども!ハハハハハッ!」
 絵が喋っている。それは生涯認められることのなかった画家の手によるものだった。
 なぜか出世に響く予感がして、俺は画像たちを消去したーー。
公開:22/10/05 11:15

さがやま なつき

今までは文章や物語全般の訓練。ここから童話作家への道、始動です!

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容