再生消しゴム(勝手に続き)
4
2
「それじゃあ、会えたのですね、お母様に。よかったですね」
私は博士にしては珍しい、晴れ晴れした顔を見て思った。だが、疑問もある。「ねえ、先生?これ、どうして『消しゴム』なのに、『再生』なのですか?」
とたんに先生の表情が変わったのを、私は見逃さなかった。悪気はない、悪気があるのではなく、このまま知らないでモヤモヤするのもイヤだから聞くだけだ。「あれ?そもそも、いらっしゃったのですね、お母様。まあ、産まれるためには親がいなきゃですけど、先生はたしか、お寺の住職に拾われた、とか言っていませんでしたか?」
先生は何も言わない。私の心の臓が、(ドクンッ!)と痛いくらいに強く打った。
「先生?お母様、どうして亡くなられたのですか?ーー先生?先生!」
戸惑う私の前で先生は、胸を押さえ、泡を吹いて、崩れていったーー。
私は博士にしては珍しい、晴れ晴れした顔を見て思った。だが、疑問もある。「ねえ、先生?これ、どうして『消しゴム』なのに、『再生』なのですか?」
とたんに先生の表情が変わったのを、私は見逃さなかった。悪気はない、悪気があるのではなく、このまま知らないでモヤモヤするのもイヤだから聞くだけだ。「あれ?そもそも、いらっしゃったのですね、お母様。まあ、産まれるためには親がいなきゃですけど、先生はたしか、お寺の住職に拾われた、とか言っていませんでしたか?」
先生は何も言わない。私の心の臓が、(ドクンッ!)と痛いくらいに強く打った。
「先生?お母様、どうして亡くなられたのですか?ーー先生?先生!」
戸惑う私の前で先生は、胸を押さえ、泡を吹いて、崩れていったーー。
公開:22/04/23 07:37
ログインするとコメントを投稿できます