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帰宅すると、机の上に手のひらサイズの布団があった。
祖父が、これは「ペン寝かし」だと言う。
使ってみれば分かるというので、ボールペンを布団に寝かせてみた。
すぐにペンから、ずごごごごーーといういびきが聞こえてきた。
晩ご飯の後に見たら、ボロボロだったペンは新品のように綺麗になっていた!
他のペンも寝かせてみた。
カラになったインクが満タンになったり、ちびた鉛筆が元の長さになったり。
とても便利だったけど、今は使えない。
最後に寝かしたペンが、いつまで経っても起きてくれないのだ。
布団をはがそうとしても、糊でくっついたみたいにはがれない。
ペン寝かしは、そのペン専用になってしまった。でもいい。
だって今寝ているのは、祖父からもらった、だいじな万年筆だから。
いつかこのペンが起きたとき、どんな姿になっているのか、とても楽しみだ。
……何万年も寝っぱなしにならないと良いのだけれど。
祖父が、これは「ペン寝かし」だと言う。
使ってみれば分かるというので、ボールペンを布団に寝かせてみた。
すぐにペンから、ずごごごごーーといういびきが聞こえてきた。
晩ご飯の後に見たら、ボロボロだったペンは新品のように綺麗になっていた!
他のペンも寝かせてみた。
カラになったインクが満タンになったり、ちびた鉛筆が元の長さになったり。
とても便利だったけど、今は使えない。
最後に寝かしたペンが、いつまで経っても起きてくれないのだ。
布団をはがそうとしても、糊でくっついたみたいにはがれない。
ペン寝かしは、そのペン専用になってしまった。でもいい。
だって今寝ているのは、祖父からもらった、だいじな万年筆だから。
いつかこのペンが起きたとき、どんな姿になっているのか、とても楽しみだ。
……何万年も寝っぱなしにならないと良いのだけれど。
ファンタジー
公開:22/06/01 09:47
南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。
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