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月曜日の朝。広報課のオンライン・ミーティング。
ホストである、わたしのパソコンには、次々と「会議に参加する」との通知が舞い込んでくる。
また、「参加者がロビーで待機しています」の表示。あっと思ったときには、機械的に「許可する」のアイコンをクリックしていた。
画面いっぱいに、大きなマスクをした女の顔が現れる。
なぜ、この女が……わたしの両手には、週末の夜、彼女を崖から海に突き落とした感触が、まだ残っていた。
女が、マスクに手を伸ばした。
ホストである、わたしのパソコンには、次々と「会議に参加する」との通知が舞い込んでくる。
また、「参加者がロビーで待機しています」の表示。あっと思ったときには、機械的に「許可する」のアイコンをクリックしていた。
画面いっぱいに、大きなマスクをした女の顔が現れる。
なぜ、この女が……わたしの両手には、週末の夜、彼女を崖から海に突き落とした感触が、まだ残っていた。
女が、マスクに手を伸ばした。
ホラー
公開:21/09/13 05:35
更新:22/08/08 21:41
更新:22/08/08 21:41
冷たい夜、漆黒の空に浮かぶ細い三日月を見上げながら、そっと考えてみる。
語れば語るほど、伝えたいはずの思いが遠ざかっていくのは、なぜだろうか。
うわべだけの安直な言葉や表現は、輝き始めた世界を色のない平板な景色に一変させ、萌芽しかけた感動を薄っぺらで陳腐な絵姿に貶めてしまう。
想いは、伝えるのではなく、感じさせるもの。ありふれたシンプルな言葉で、暗く、苦く、美しい物語を紡いでいきたい。
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