『元気にしてくれるヤクザ』

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俯いて公園のベンチに座る僕の頭上からドスの利いた声が響いた。
「おい兄ちゃん、誰の許可受けてショボくれとんじゃい!」
そこには、ガタイの大きい、見るからにその道の男が立っていた。
「ここでショボをくれるんじゃったら、ショボ代を払わんかい!」
ショボ代?なんだそれは。
「兄ちゃん、この町の人間や無いな。なら教えちゃる。ワシら天道会のシマじゃな、勝手に落ち込んだらアカンのじゃ。ほれ、顔上げてお天道様をみてみい。上っ面だけの元気でもやっとれば風向きが変わるもんじゃ」
顔を上げると雲一つ無い青空に穏やかに輝く太陽が見えた。と同時に町の様子も。
町はとても元気でパワーに溢れていた。これは天道会のお陰なのだろうか。
「今回は見逃したるけぇ、代わりにワシの言うたこと忘れんときや」
男は去っていった。
もう一度空を見上げ無理矢理口角を上げてみた。カラッとした元気に心が晴れていった。
その他
公開:21/08/27 12:24

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

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