海底の天の川
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今年もまた、七夕は天気が悪かった。みっこちゃんはこれまで一度も天の川を見たことがなくて、初恋を覚えた小学四年生の今日も見れなかった。
「織姫様、彦星様……」
娘が落ち込んでいる。そのことに心を痛めた父親は、はたと気付いてみっこちゃんを海に誘った。
「どうして海?」
疑問でしたが、お父さんは教えてくれません。まあまあまあ、と言うばかりでしたが、やがてポイントを見つけたようで、ひとりで海に入って行きました。そうしてしばらくしてから出てくると、透明なガラス器を持っていました。
「みつ、おいで」
みっこちゃんが歩み寄ると、お父さん、
「見てごらん」とガラス器をみっこちゃんに渡しました。
「うわあ……」
ガラス器の中には、天の川がたくさんあるのです。それは本当は、珊瑚のたまごで天の川ではありません。
それでも、みっこちゃんは嬉しかった。
「お父さん!ありがとう!!」
「織姫様、彦星様……」
娘が落ち込んでいる。そのことに心を痛めた父親は、はたと気付いてみっこちゃんを海に誘った。
「どうして海?」
疑問でしたが、お父さんは教えてくれません。まあまあまあ、と言うばかりでしたが、やがてポイントを見つけたようで、ひとりで海に入って行きました。そうしてしばらくしてから出てくると、透明なガラス器を持っていました。
「みつ、おいで」
みっこちゃんが歩み寄ると、お父さん、
「見てごらん」とガラス器をみっこちゃんに渡しました。
「うわあ……」
ガラス器の中には、天の川がたくさんあるのです。それは本当は、珊瑚のたまごで天の川ではありません。
それでも、みっこちゃんは嬉しかった。
「お父さん!ありがとう!!」
その他
公開:21/08/09 23:26
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