なんかかって

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「なんかかって!なんかかって!なんかかってぇ!」 
「しーっ!静かにしなさい!ちょっと待って!」 
若いお母さんと、小さい男の子が、そんなやり取りをしていました。わがままもよくないけれど、お母さんの冷たさにもムッと来た私は、 
「お利口だねえ、ぼく。お姉さんがなにか買ってあげようね」 
案の定、お母さんには睨まれました。意外だったのが、子供の方。キョトンとして、私を見つめるのです。 
「ん?」 
首をかしげ返すと、お母さんが言いました。 
「あんた、こっちの人じゃないね」 
そう言うとお母さん、「なんかかって」君の肩に彼の妹らしき子を寄りかからせました。ぐっすり眠った赤ん坊。すっかりおとなしくなったお兄ちゃん……。
その他
公開:21/08/06 11:26

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