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「F、何してんだ!隠れろ!」 
 俺は遠くの林から丸見えになっているFに無線で告げる。無線からは、煮え切らないFの声。 
「俺、そろそろ抜けようかな、って。腹も減ったし」 
「何を言っている、ここまできて!」 
俺は引き留めるために切羽詰まった声で言う。それでもFは「いや、でも……」と言う。 
もといた仲間は8人。これまで半数の四人が脱落した。俺は歯噛みする。「いよいよここまでか……っ!」 
そのときだった。Fが無線で叫んだのは。ーーD、危ない!  
「F、後ろ!」 
俺らは二人して、打たれてしまった。これから、どんなことが待ち受けているのだろう。  


「あー、こえーなぁ、ワクチンの後遺症」
「無事を祈るぜ、相棒」 
俺は最後までヤツの身を案じた。
その他
公開:21/09/27 18:04

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