ぬらりひょんの宿題

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「うぎゃあっ!」 
 お風呂場から、悲鳴が上がった。おじいちゃんの声だ。慌てていってみると、おじいちゃんが、いや、おじいちゃんに似た人が、洗面所の鏡を見て吠えていた。今度は私が悲鳴をあげる。 
「誰?」 
「はっ、ほのか。いったいこれはなんじゃ」 
 それはなんと、おじいちゃんだった。おじいちゃんはとある瓶を持って、泣きっ面をしている。それを見た私。ああ、と声をあげる。それは、ふりかけると、劇的に頭が良くなる薬だった。 
「おじいちゃん、なんでかけたかな?育毛剤と間違えた?」 
 はあ、とため息をついた私は、誰の手にも届かないところに、薬をしまった。そして思った。 
(おじいちゃん、頭大きくなっちゃった。よかった、私使わなくて) 
 思いながら、これから宿題はおじいちゃんに手伝ってもらおうと思うほのかだった。
ファンタジー
公開:21/07/15 17:10

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