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僕は、自分でも驚くほどにうっかりしている。
道を間違える、忘れものになくしものも日常茶飯事だ。
そんな折、いいものに出会った。
ものに刺すと、うっかりミスを警告してくれるというクギだ。
わらにもすがる思いで買ってみた。
靴に刺してみると、すっと消え、見た目に変化はない。
ところが、バスに乗ろうとした時、頭上でアラームが聞こえた。
見上げると、行き先表示があり、目的地の逆だと気づいた。
これはいい。
クギを30本ほど買い、身の回りのあらゆるものに刺してみた。
最後の1本は、自分に。
二度と失敗しないようにと念じ、二の腕に押しつけた。
数年後。
研究所に就職した僕は、クギのことはすっかり忘れ、実験に没頭していた。
ある日のこと。
あえて失敗させる実験をすることになったのだが、うまくいかない。
その時、僕は思い出した。
もう二度と失敗しないと、自分自身にクギを刺した、あの日のことを。
道を間違える、忘れものになくしものも日常茶飯事だ。
そんな折、いいものに出会った。
ものに刺すと、うっかりミスを警告してくれるというクギだ。
わらにもすがる思いで買ってみた。
靴に刺してみると、すっと消え、見た目に変化はない。
ところが、バスに乗ろうとした時、頭上でアラームが聞こえた。
見上げると、行き先表示があり、目的地の逆だと気づいた。
これはいい。
クギを30本ほど買い、身の回りのあらゆるものに刺してみた。
最後の1本は、自分に。
二度と失敗しないようにと念じ、二の腕に押しつけた。
数年後。
研究所に就職した僕は、クギのことはすっかり忘れ、実験に没頭していた。
ある日のこと。
あえて失敗させる実験をすることになったのだが、うまくいかない。
その時、僕は思い出した。
もう二度と失敗しないと、自分自身にクギを刺した、あの日のことを。
ファンタジー
公開:21/06/30 09:10
南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。
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