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地元の商店街に、深夜だけ営業の店があった。
何屋か気になっていたが、偶然訪れることができた。
店に入ると、スーツ姿の男に声をかけられた。
ここは何の店かと尋ねると、力を貸している店だという。
興味が湧いて、力を借りてみることにした。
男が戸棚から出してきたのは、動物の前脚。
半信半疑で、ひとつ借りてみた。
家に着くと、言われたとおり猫用のカリカリと猫の手を並べる。
猫の手が動き出して、伸び、一匹の白猫になった。
なるほど、忙しいときに猫の手も借りたい、ってアレか。
試しに部屋の片付けをお願いしてみた。
翌朝、部屋は綺麗に片付いていた。
借りてきた猫の手が、窓際の日の差すところに転がっていた。
これはいい。会社で仕事を手伝ってもらおう。
そう思って、店を再訪した。
だが、私の仕事内容を聞くと、店主は困り顔になった。
「この子たち、昼間は寝ているんですよ。猫ですから」
何屋か気になっていたが、偶然訪れることができた。
店に入ると、スーツ姿の男に声をかけられた。
ここは何の店かと尋ねると、力を貸している店だという。
興味が湧いて、力を借りてみることにした。
男が戸棚から出してきたのは、動物の前脚。
半信半疑で、ひとつ借りてみた。
家に着くと、言われたとおり猫用のカリカリと猫の手を並べる。
猫の手が動き出して、伸び、一匹の白猫になった。
なるほど、忙しいときに猫の手も借りたい、ってアレか。
試しに部屋の片付けをお願いしてみた。
翌朝、部屋は綺麗に片付いていた。
借りてきた猫の手が、窓際の日の差すところに転がっていた。
これはいい。会社で仕事を手伝ってもらおう。
そう思って、店を再訪した。
だが、私の仕事内容を聞くと、店主は困り顔になった。
「この子たち、昼間は寝ているんですよ。猫ですから」
ファンタジー
公開:21/02/24 09:39
南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。
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