緑と縁【みどりとゆかり】

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緑と縁は仲の良い双子の姉妹だった。二人は花屋で働いた。緑が花を断ち、縁が花をまとめた。その花束は、贈った人との仲を取り持つと言われて、評判が良かった。
二人はいつも一緒に働いて、ご飯を食べ、眠った。
でも、そんな二人の両親は、このままずっと娘が二人だけの世界で生きていくのではないかと心配になった。それで、勝手に見知らぬ遠い土地の男達と縁組をして、二人を離れ離れにしてしまった。
二人は何も言わなかったけれど、心の中では寂しく思っていた。そうすると、離れた二人の間の土地に、花の咲く木が次々と生えていった。
梅、桜、木蓮、百日紅、山茶花、椿。二人の家の間は花の咲く長い道になった。
一年中、花が絶えない不思議な道を、緑と縁は、それぞれの家の前から、相手の家に向かって歩いた。
やがて再会した二人は、その場で花に囲まれた家を建てた。すると全ての花が枯れた。
もう二人が何処にいるのか誰にも解らなかった。
ファンタジー
公開:20/12/31 18:51

北澤奇実

慌てて書きましたが、七夕祭りに間に合いました!

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